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福岡高等裁判所 昭和41年(行コ)12号 判決 1967年9月26日

大分県別府市大字鉄輪六八五番地

控訴人

鉄輪国際観光有限会社

右代表者代表取締役

山田いと

右訴訟代理人弁護士

太田博太郎

被控訴人

別府税務署長

梅本澄人

右指定代理人

大道友彦

川崎高逸

笠原貞雄

東熙

柴田豊

右当事者間の昭和四一年(行コ)第一二号課税処分取消請求控訴事件について、次のとおり判決する。

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

控訴会社代理人は「原判決を取り消す。被控訴人が昭和三九年四月三〇日付でなした(一)支払確定日昭和三七年一二月三一日、受給者山田禎一とする源泉所得税金五二万八、五七〇円および不納付加算税金五万二、八〇〇円(二)支払確定日昭和三八年一二月三一日、受給者山田禎一とする源泉所得税金八四万七、〇〇〇円および不納付加算税金八万四、七〇〇円(三)昭和三七年三月一日から昭和三八年二月二八日までの間の事業年度分法人税金七万七、五三〇円および過少申告加算税金二万八、八五〇円とする各課税処分はこれを取り消す。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は、主文同旨の判決を求めた。

当事者双方の主張と証拠関係は、控訴会社代理人において、当審で甲第八号証の一ないし三、第九号ないし第一一号証を提出し、当審証人山田禎一の証言および当審における控訴会社代表者本人尋問の結果を援用し、被控訴代理人において、甲第八号証の一ないし三、第九号証の成立は不知、甲第一一号証の成立を認める、甲第一〇号証の成立および原本の存在を認める、と述べたほかは、原判決の当該摘示のとおりであるからこれを引用する。

理由

当審における審理の結果、当裁判所も控訴人の本訴請求は失当としてこれを棄却すべきものと判断する。その理由は、左記のほか、原判決の理由説示と同一であるから、これを引用する。

当審証人山田禎一の証言および当審における控訴会社代表者本人尋問の結果中、当審引用の原判決認定に反する部分は、その挙示する各証拠と対比して措信しがたい。また成立に争いのない甲第一一号証は、その日付が昭和四一年一〇月九日となつていることおよび原判決挙示の証拠ならびに認定の事実に徴して考えるときは、税務対策のため後日作成されたものと推認されるので、これをもつて前記認定を覆えすことはできず、甲第八号証の一ないし三、第九号証、第一〇号証は、いずれも直接本件とは関係がなく、これをもつて前記認定を左右するに足りず、その他これを動かすべき確証はない。

されば、控訴会社の本訴請求を棄却した原判決は正当であつて、本件控訴は理由がない。

よつて、民事訴訟法第三八四条、第九五条、第八九条に従い、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 原田一隆 裁判官 入江啓七郎 裁判官 安部剛)

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